↑昭和45年頃の夏 この先の分岐までの2段線でC56を撮影したことがある 平行することなくS時を繰り返しながら高度を変えていく スイッチバック以外ではめずらしいロケーションであり美しい 山間にこだましたかぼそい汽笛の響きから約37年が過ぎた C56配置区でも6〜8両も在籍していた木次区はC11もいたもののその数は異例だった というよりほぼC56の独占線区と思っただけで心が躍った もう何もないだろうと覚悟を決めての訪問だった さすがに給炭台手前の木造2階建はなかったが構内線路は撤去されることなく残っていた 迎えてくれたのはこの愛らしい花達 だれにも踏まれることなく咲き乱れていた あれからの長い月日を失わないように まるで守っているかのような やさしい光景だった |
↑トンネル側が道後山・新見方面 |
↑夕闇迫る駅構内 発着の列車もなく 静寂の時が過ぎる だれもいないプラットホームに腰をおろして煙草を一本吸えば 来て見て良かったと感じる 北海道なら100%廃線である |
↑蒸気現役時代は木造車庫だった 木次へ向かうC56の大半はテンダー側を見せながら待機していた 駐泊所と言えども芸備のC58も出入りしていて活気があった 給炭台もレールを利用した屋根付きだった |
↑道後山から備後落合へ下ると美しい橋梁郡に出くわす 芸備山岳路線のハイライト |
幻想的とも言えるこの光景を目にした時、声が出なかった ほんとうだろうか・・・ ほんとうにこんなものがまだ残っていたのか・・・ 自然に化したと言っていいこの転車台 アームには長い弦がしっかりと絡みつき 立派なふじの花を咲かせていた 宮崎駿の世界のようでもあり天国にいった転車台のようにも見える 木次の上式も味はあったがやはりポニーには下式が似合った ほんの15年前までは所在がすぐにわかったが 当時を知らないひとにはいったいどこにあるのかまるで見えない 最近掘り起こした美作河合の転車台も味気なく 記憶の奥へと続かない このジャングルのようなその先にもしやとカマの姿を探してしまいたくなる・・・ 犬釘1本残さず かたっぱしから撤去したJR北海道 土に埋めてしまったJR西日本 そのどちらにも該当すらせず忘れ去られたこの転車台 時代がかわり「まさか」が消え去った時代に そのまさかに直面した瞬間あなたはどう感じるでしょう・・・ 願わくばこのままで 店長 |
芸備線/備後落合駅 | 因美線/美作滝尾駅 |
因美線/知和駅 | |
芸備線/道後山駅 | 因美線/美作河合駅 |
因美線/那岐駅 |